カネコでは、より良い製品をつくり、社会に貢献していくため、常に新しい技術の研究・開発に取り組んでいます。自社工場には、製品開発やメンテナンスをしていく上で必要な専用設備や試験軌道が揃っています。一方、最近は軌道モニタリング装置のように協業体制で開発を進めたり、社内の試験環境だけでは評価ができない製品も増えています。時代が変わっても、カネコの製品作りは「安全のため」ということは何一つ変わっていません。この原点を忘れずに製品作りに邁進したいと考えています。
テーマ①「軌道モニタリング装置」
カネコでは軌道変位モニタリング装置の量産化に成功しました。専用の軌道検測車がなくても、本装置で軌道変位や列車動揺を測定可能です。営業列車に搭載すれば、測定が高頻度になり、軌道管理をTBM(時間基準保全)からCBM(状態基準保全)へ移行することが可能です。現在、軌道材料モニタリング装置の開発を進めています。
テーマ②「気象災害の激甚化と防災製品」
近年、気候変動による異常気象で災害が激甚化しています。以前にも増して気象防災製品やシステムの役割が増しています。例えば、落石や土砂災害検知装置は、確実に災害を検知する「断線検知式・有線タイプ」以外にも、簡単に設置してすぐに監視開始が可能な「クラウド式・無電源タイプ」の製品販売や設置を進めています。
テーマ③「省人化とDXの活用」
近い将来、業界全体で人材確保が難しくなることを予想しています。例えば、同じ測定でも現在より少ない人数で効率的に行うことが必要です。このニーズを満たすために積極的に測定器のデジタル化やソフト開発を進めています。DX活用で効率的な測定を可能とする他に、より安全に、ミス防止につながるような製品開発を志しています。